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資本金等の増加と法人税均等割の関係(株式交換・株式移転・単純増資やDES)
管理者
2026年7月22日
税務の取り扱い
均等割の前提
法人地方税の均等割は以下①、②いのいずれか高い方の金額を基準に算定される。
①地方税法上の資本金等の額※1
②資本金と資本準備金の合算額(又は出資金の額)
※1 法人税法上の資本金等の額※2ー無償減資等による欠損補填・損失の補填に充てた額(マイナスの利益剰余金に充当する)※3+無償増資を行った金額
※2 別表五(一)「Ⅱ 資本金等の額の計算に関する明細書」の額。資本金、資本準備金、その他資本剰余金など株主から拠出された金額(法法2十六)
尚、※3についてマイナス利益剰余金に充当しているか否かを確認するため、各自治体において
・別表五(一) →毎期最新分を添付
・欠損金補填の議事録 →毎期当時の議事録を添付
の提出を申告時に求められる。
※自治体では初年度のみBS純資産の部で利益剰余金の補填を確認する
仮にその後の累積利益により利益剰余金がプラスに転じたとしても、均等割の判定は利益剰余金への充当当時の事実により判定するため、その後の累積利益により均等割が変更される等のことは無いとされている
適格株式交換と均等割の関係
◆完全親会社が株式会社の場合(株主50人未満前提)
〇税務上の取扱い
適格株式交換において、完全親会社が取得する完全子会社の株式取得価額は、完全子会社の株式の税務上の帳簿価格とされている(完全子会社の「法人税申告書別表五(一)「Ⅱ 資本金等の額の計算に関する明細書」の合計額+取得に要した費用の額があるのであれば当該額)。
このことから、完全親会社の法人税法上の資本金等の額は通常、完全親会社と完全子会社の資本金の合計額となる傾向。
例えば、親子の資本金がそれぞれ300万ずつであれば、親会社の法人税法上の資本金等は600万となる。
〇会計上の取扱い
適格株式交換において会計上の取得価額は、株式交換時における親会社が子会社の株主に交付した株式の帳簿価額であるとされている。但し、実務上においては株式交換時における完全子会社の簿価純資産価額で計上されることが多い傾向。
例えば、株式交換時における完全子会社の簿価純資産価額が3億である場合の完全親会社の仕訳は
子会社株式 / 資本金等の額 3億
などとなる。
〇均等割との関係
完全親会社が株式会社の場合、増加する資本金等は全額資本準備金へ計上することが可能となる。
一時的に資本準備金が増加した場合、均等割判定の前述①と②を比較した場合、②の方が大きくなる傾向となり、均等割の負担も株式交換前と比較して高くなる可能性が考えられる。
この場合、株式交換により増加した資本準備金を全額その他資本剰余金へ減資(振り替え)することで②の金額を減少させ、結果的に均等割りの負担を軽減させることができる可能性がある。
【例】
〇前提
・完全親会社、完全子会社の資本金はそれぞれ300万ずつ
・適格株式交換により増加する完全親会社の資本準備金は3億
〇出資後
法人地方税の均等割は以下①、②いのいずれか高い方の金額を基準に算定される。
①地方税法上の資本金等の額:600万(親会社、子会社の資本金300万ずつの合計)
②資本金と資本準備金の合算額:300万(完全親会社資本金300万+資本準備金3億)
→①<② 均等割は3億300万で判定
〇資本準備金3億をその他資本剰余金へ減資後
①地方税法上の資本金等の額:600万(親子300万ずつの合計)
②資本金と資本準備金の合算額:300万(完全親会社資本金300万のみ)
→①>② 均等割は600万で判定→結果的に均等割りの負担が軽減される傾向
※補足として①地方税法上の資本金等の額は前提として法人税法上の資本金等をベースとしており、法人税法上の資本金等には「その他資本剰余金」も含まれることとなる。
適格株式交換において法人税法上の資本金等は完全親会社と完全子会社の資本金等の額の合計額法人税法上の資本金等は法人税法上の資本金等は法人税申告書別表五(一)「Ⅱ 資本金等の額の計算に関する明細書」の合計額において判定されるところ、適格株式交換において、交換後は資本金等は完全親会社と完全子会社の税務上の資本金等の合計額となるものの、資本準備金に株式交換により増加した資本準備金が計上されるため、均等割の判定に影響を与えることとなる。
当該増加した資本準備金をその他資本剰余金に減資(振り替え)ることで、減資後は法人税申告書別表五(一)「Ⅱ 資本金等の額の計算に関する明細書」にその他資本剰余金は計上されるのであるが、調整仕訳の後に「Ⅱ 資本金等の額の計算に関する明細書」に計上される金額は
◆完全親会社が合同会社の場合
株式交換において、完全親会社が合同会社の場合、全額資本金への計上以外は認められないため、税務上は不利と考えられる。
これは資本金への計上は全額が登録免許税の対象となるため、資本準備金への計上と比較して負担額が増加する傾向になるためである。また、資本金への計上により資本金が1億超となった場合、法人税法上の中小企業の特例の適用対象外となり、その点も不利に働く要因となり得る。
また、合同会社の場合、資本金の減資は極めてハードルが高いものとなる。合同会社の減資は株式会社のように科目の振り替えのようなかたちで減資に至らず、実際に出資者へ財産を払い戻すかたちで減資されることとなる。この場合、減資により親子会社間の完全支配関係100%が崩れる可能性(適格要件への影響)や、払い戻し対象先で所得税の課税関係も生じる傾向となり、実施前にはどのような影響が生じるか要検討となると考えられる。
適格株式移転と均等割の関係
◆完全親会社が株式会社の場合(株主50人未満前提)
適格株式移転においては、株式交換と異なり増加する資本金等は全額その他資本剰余金へ計上することが可能となる。
この場合、その他資本剰余金はそもそも①、②のいずれも対象外の傾向となり、均等割に影響は与えないものと考えられる。
【例】
〇前提
・完全親会社、完全子会社の資本金等はそれぞれ300万ずつ
・適格株式移転により増加する完全親会社のその他資本剰余金は3億
〇出資後
法人地方税の均等割は以下①、②いのいずれか高い方の金額を基準に算定される。
①地方税法上の資本金等の額: 600万(親子300万ずつの合計)
②資本金と資本準備金の合算額: 300万(完全親会社資本金300万のみ)
→①>② 均等割は600万で判定→結果的に均等割りの負担が軽減される傾向
〇資本準備金3億をその他資本剰余金へ減資後
①地方税法上の資本金等の額: 600万(親子300万ずつの合計)
②資本金と資本準備金の合算額: 300万(完全親会社資本金300万のみ)
→①>② 均等割は600万で判定→結果的に均等割りの負担が軽減される傾向
◆完全親会社が合同会社の場合
株式交換において、完全親会社が合同会社の場合、全額資本金への計上以外は認められないため、税務上は不利と考えられる。
これは資本金への計上は全額が登録免許税の対象となるため、資本準備金への計上と比較して負担額が増加する傾向になるためである。また、資本金への計上により資本金が1億超となった場合、法人税法上の中小企業の特例の適用対象外となり、その点も不利に働く要因となり得る。
また、合同会社の場合、資本金の減資は極めてハードルが高いものとなる。合同会社の減資は株式会社のように科目の振り替えのようなかたちで減資に至らず、実際に出資者へ財産を払い戻すかたちで減資されることとなる。この場合、減資により親子会社間の完全支配関係100%が崩れる可能性(適格要件への影響)や、払い戻し対象先で所得税の課税関係も生じる傾向となり、実施前にはどのような影響が生じるか要検討となると考えられる。
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