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税務ニュース(2026年)

令和8年10月 貸付用不動産5年間8割縛り 通達案がパブコメで発表

◆先日の9月18日、貸付用不動産5年間8割縛りに関するパブリックコメントが開始されました

◆パブリックコメント期間は9.18-10.18とされており、既存の流れでは締め切り後、1~2カ月程度で通達が制定される可能性がございます

◆パブリックコメントでは通達案が示されており、「建築中」の定義など税制改正大綱では不明だった事項の取り扱いが示されております

【実務Q&A】
◆「貸付用不動産」の対象は?
・家屋等:一部若しくは全部が借家権の目的となっている家屋、その附属設備又は構築物
・土地等:当該家屋の敷地の用に供されている宅地又は借地権(当該宅地又は当該権利とともに賃貸されている土地等を含む)
→カッコ書きは貸付用家屋等に付随する構築物や専用駐車場などの土地等が想定されます

◆貸付用不動産の評価方法は?
次に定める金額の100分の80に相当する金額によって評価されます。

・土地等: 土地等の取得価額 × 地価変動率※
・家屋等: 家屋等の取得価額 ― 課税時期までの減価償却費(定額法・1年未満は1年)

※ 相続発生年路線価 ÷ 購入時路線価 などで計算

【計算例】
・土地等:取得価額1億×地価変動率1.1(相続発生年路線価44万/購入時路線価40万)×80% =8,800万
・建物等(取得価額1億ー減価償却累計額500万)×80% =7,600万

◆100分の80をした後の評価に「貸家建付地評価」や「貸家評価」は適用できるのか?
こちらは「不可」と思われます。
今回の通達案では、既存の財産評価基本通達の定めにかかわらず本制度により評価することとされているためです。

◆経過措置の「建築中」の定義は?
通達制定日までに以下3つの全てを満たしていることとされました。
①家屋等の請負契約その他新築に係る契約が締結
②当該家屋等の新築に係る工事が行われており
③その費用の全部又は一部が支払われていること

◆「解体工事」は「建築中」に該当するか?
明確に否定はできませんが、解体工事の着手のみでは「建築中」に該当しない可能性有ります。
これは本通達案において「建築中」の定義のうち「①家屋等の請負契約」が締結されており、かつ「②当該家屋等の新築に係る工事が行われている」ことが要件として示されており、共に家屋等の建築に言及をしていることから、その前段階である解体工事のみで①・②の要件を満たすかについては、慎重な検討が必要と考えられます。

◆「5年間8割縛り」土地に建築する貸付用不動産のみが対象となり、新たに購入した土地には関係ないんですよね?
いいえ。土地についても、5年以内に取得した土地の上に貸付用建物を建築した場合などは、土地・建物ともに対象となると考えられます。
尚、通達案では対象となる土地につき貸付用建物の

① 敷地の用に供されている宅地若しくは宅地の上に存する権利
② ①の宅地又は権利とともに賃貸されている土地等

とされております。
①は貸付用建物の敷地を想定しており、②については、例えば貸付用建物と一体として賃貸される入居者専用駐車場等が想定されると考えられます

◆駐車場用地を新たに取得しました。これは「5年間8割縛り」の対象なのでしょうか?
単独の月極駐車場等として取得した土地は、対象にならないと考えられます。
本通達案の対象となる土地等は、貸付用家屋の敷地の用に供される宅地等及び当該宅地等とともに賃貸されている土地等とされているためです。

◆通達制定日はいつごろなのでしょうか?
パブリックコメント期間は9.18-10.18とされており、既存の流れでは締め切り後、1~2カ月程度で通達が制定されると思われます。

◆法人3年縛りも5年縛りに伸長されるんでしょうか?
こちらは3年縛りが維持されることとなりました。
5年間8割縛りは、純資産価額方式による株式評価上の土地・家屋等には「適用が無い」ことが示されております。
但し、株価評価は2028年より評価方法そのものが変更される議論が継続されているためご留意下さい。

令和8年9月 株式評価 国税庁が新たな評価方法案を提示

◆日経新聞でも一面の記事となっておりましたが、国税庁より新たな株式評価の案が提示されたようです

◆これによると新たな株式評価は「簿価純資産」をベースに数年間の利益を考慮し、株価を算定する形式が検討されているようです

◆一方で企業収益を基礎とした評価方法がなじまない会社を「特定の評価会社」と位置づけ、こちらは現行の「純資産価額方式」をベースにした評価方法の検討がされるようです

令和8年8月 法人 不動産投資の3年ルールに新たな注意点

◆法人で不動産投資から3年経過後の株価減少が否認されたようです

◆案件では40億投資の不動産評価につき3年経過後、路線価評価等で8億円にて評価。課税庁側は当該評価額を著しく不適当とし、評価額を34億円で更正処分

◆法人での不動産投資は3年ルールがありますが、今後は3年経過後の株式贈与時期についても注意が必要と思われます

令和8年7月 株価対策のルールが変わる?国税庁で進む議論

◆先日ご紹介したとおり、同族会社の株価評価は引き上げ方向で見直しが検討されております

◆但し、当該見直しは議論が波及し、現在株価対策として提案や実行されているスキームも問題視し、議論の対象とされているようです

◆見直しは2028年1月からの適用が予定されています。 現時点では具体的な評価方法は何ら決まっていませんが、今後ご提案される場合はご留意頂く必要があるかもしれません

令和8年6月 国税局が新システムKSK2を導入 税務調査が変わる?

◆国税局が今年9月より新システムKSK2を導入するようです

◆導入後は全ての申告書等をデータ化。その後、ビッグデータをAI解析にかけ、税務調査対象をピックアップする手法がとられるようです

◆従来はバラバラだった税目ごとのデータも統合されるようで、今後は今まで見落とされていた課税が調査対象となるかもしれません

令和8年5月 同族会社の株価が増加の方向で見直しへ

◆既に報道などでご存知の方もおられるかもしれませんが、同族会社の株価評価につき、増加の方向で見直しの議論が進められるようです

◆適用は2028年1月からの開始が予定されており、見直しの基因として評価方式により株価が大きく変動する課題があるようです

◆見直しにより株価が増加した場合、対策としてはより大きなものを行う必要が生じる傾向なのかもしれません

令和8年4月 令和8年税制改正が成立

◆予算案は審議が続いておりますが令和8年税制改正は年度内に成立し、4月1日より施行されることとなりました

◆税制改正大綱でうたわれていた年収の壁や住宅ローン控除、仮想通貨の分離課税などが各開始日より正式に適用されることとなります

◆貸付用不動産の5年間8割縛りは法律では無く、通達により公表が予定されているため本4/1の施行には含まれておりません。詳細は今後の公表になると思われます

令和8年1月 40%に設定した一括借上げ料率が否認

◆裁判で納税者が定めた一括借上げ料率が否認されたようです

◆納税者は借上げ料率を40%程度に定めて自身の同族法人へ所得を流して節税をはかっており、これは市場料率10%~20%と比較すると相当程度高いものでした

◆本事例に限らず市場水準と比較して過度に増減する数値の取り引きを行う場合、否認される場合がございます。ご留意下さい

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